ひみつ基地

ひみつ基地暮らし。

スーパーを彷徨いつつ芽キャベツとアサリを買う。
中野隠れ家の棚の奥、じめじめとした一隅に陣取った今にも芽吹かんとする風情のジャガイモたち。彼らを救うために今僕にできることは何だろうか?普通に無難にホワイトシチューとか野菜スープとか(ロシア農民スープというレシピがある。遠からずお目にかけることになると思う)、傷みが味に障るようならカレーというすべてを飲み込んでなお一定の調和を約束するという最終兵器もある。しかし芽キャベツが食べたかったし、昨日の残りのワインをやっつけるお供としてアサリも捨てがたかった(メルローだけど)。
あと、トマトとタマネギと岩塩とオリーブオイルとバジル。それからカッテージチーズとカマンベールチーズ。

目分量でお湯を沸かし、とりあえず今日の課題であるジャガイモのごろ切りを放り込み、手早くタマネギの半分を放射状に切り、タイミングをはかりつつ投入。芽キャベツも投入。少し考えてコンソメブイヨンを2つ投入。さらに考えて、「うーん…」と唸りながらアサリ投入。このあたり、自分でも何を生み出そうとしているのかすでに定かではない。

火が通るのを待ちながらトマトをスライス。タマネギもスライスし、全部混ぜてからカッテージチーズをのせる。その上からオリーブオイルを垂らし、岩塩で味を付け、最後バジルをふりかける。

そんなわけで出来上がったものどもを作業机の上に展開。冬休み最後の晩餐とする。

味はどうだったか?
冒険の代償は大きかったのでした。

タマネギスライスは厚すぎて辛くなっちゃうし、スープはコンソメがすべてを台無しにしてしまうし。人生は斯様な暇つぶし的料理を楽しむ程度には十分な長さを持っている。お代わりもたくさんあるぞこの野郎。