ひみつ基地

ひみつ基地暮らし。

2011-06-01から1ヶ月間の記事一覧

霧笛が僕らを孤独にするのだ。

やたらと気力をそぐ仕事が続いた月曜日、21時まで残業した挙げ句、たいした成果も出せないまま撤退を決めた。 サイクルスーツに身を包んで外に出る。事務所前の自動車整備工場はこの春から操業を停止している。錆なす大きな鉄扉の前で、軽くストレッチする。…

星の。

巻き毛はあくまでも愛らしく、いたずらっ子めいた瞳の輝きもそのままに、彼は立派なおっさんになっていました。はるか昔、バラの花と恋に落ちた純真無垢なその精神はいまやふてぶてしく、その日暮らしの不確かさに揺らぐことのない頑強さを持つようになって…

こんな夢を見た。

みどりが濃いベランダである。 ボリュームのあるイワヒバの鉢が吊ってあって、何か甘い汁でも出ているのだろうか、ハチドリが群がっている。 涼音が青猫のフレームを雑巾がけしている。白い腕がときたま緑色に見えるのは、周りの緑が映えるのか、それとも静…

水無月トラジディ。

例年よりも相当早く梅雨に入った今年である。いまのところ、放射線も派手に高い数値を出すわけではないので、多少の雨なら気にせずに青猫で出勤することにしている。 「木下さん、何ですかそのスパイダァマンみたいな格好は」 「ああ大家さん、おはようござ…

東京ドームで氷室京介。

松井君が寂しがっているらしい(ここの2011/4/18)とか、高橋さんも混ぜてあげれば良かったのにとか、布袋君のCOMPLEX再結成はやっぱり対抗意識なんだろうかとか、いろいろバックグラウンド的に思うところはあったけれど、木楢と漸次と一緒に「ホンキートン…

板橋物置部屋退去。

どうもいけませんな、と内装業者が云う。床下に水が回ってしまっておりますので、内装全部遣り換えしないと、カビが生えてきます。 某企業の某資産を保管している板橋物置部屋である。先の震災で起こった溢水事故で、倉庫の約半分が水浸しになり、後処理が大…