梅雨の合間の晴れた日の夕方、こっそりと屋上に上る。暑くなく寒くもないいい季候で、帝都は一日を締めくくろうとする夕暮れ的活気をここまで響かせてくる。折れた骨を気遣いながら、あぐらをかいて背伸びする。コルセットが音を立てる。 テレビを観るのをや…
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