ひみつ基地

ひみつ基地暮らし。

生 活

ソロー的隠遁譚。

梅雨の合間の晴れた日の夕方、こっそりと屋上に上る。暑くなく寒くもないいい季候で、帝都は一日を締めくくろうとする夕暮れ的活気をここまで響かせてくる。折れた骨を気遣いながら、あぐらをかいて背伸びする。コルセットが音を立てる。 テレビを観るのをや…

ミライニッキ。

「木下先生、何しているんですか」 「中目黒君、久しぶりじゃないか」 「当たり前です。木下先生、狸穴に全然来ないじゃないですか」 「いやー忙しくてね。今年は雪が多くて大変だ」 「…それ、忙しい理由じゃないです先生。噂では随分と派手に山に篭っている…