ひみつ基地

ひみつ基地暮らし。

木下先生の部屋。

「木下先生、何なのですかこの騒ぎは。廊下のこっちまでがらくたをひっくり返す音が聞こえているのですけど」
「やあ中目黒君、久しぶりだな。ちょっとね、捜し物をしていたんだ」
「もはや狸穴に仕事しに来ていないでしょう」
「いや、仕事も追々するつもりなんだが、とりあえずしばらく東京から消えるぜ僕ぁ」
「今度は何なのですか」
「ちょっと岐阜の方にね」
「あ、輪行バッグ」
「ああ、いまやっと見つけたところだ」
仕事や日常の面倒くさい諸々はとりあえず置いておいて、アドベンチャーツーリングに行ってきます。全ての、夏の太陽に愛される人たちと同じく、僕等の行く道程にも試練と感動、興奮と充実がありますよう。