ひみつ基地

ひみつ基地暮らし。

木下先生の部屋。

「先生、異動なのですって?」
「やあ中目黒君こんにちは」
「聞きましたよ。何ですか公安に異動って」
「ほら、小野ケ森さんが帝都公安本部に行っていたことがあったじゃないか。あれだよ」
「先生警察官になるのですか」
「帝健からの出向なんだけど、一応、警察官と兼務になる」
初日は公安の本庁舎を回って、異動発令を副総監*1はじめ上官に大声で報告していきます。これを申告というそうなのですが、いちいち作法が決まっていて戸惑いました。アテンド対応をしてくれる本職も同情の言葉を掛けてくれます。何ともマッチョな組織に来たものだと感慨深く思いました。
「公安で何をするのですか」
「そりゃヒミツだ」
ニューナンブM60とか撃てるのですか。右京さんじゃないですか」
「中目黒君」
「はい」
「バカだろ君」
あの最果ての職場で、新人を泣かせたり、ベテラン部下の扱いにとまどったりしながら、困難案件クライアントに立ち向かっていった日々は、すでに夢のようです。

*1:全国警察組織でこれより偉い人は2人しかいない。