ひみつ基地

ひみつ基地暮らし。

FM81.7「ひみつ基地」放送。

あーあー、(ゴツッ、コンコン)
「先生、もうカフ上がってます」
「あれ、これがアップなの?じゃこれは…」
フェイドアウトしました先生」
「…さて、皆様年末いかがお過ごしですか。中目黒君もお久しぶり。ずいぶんと会っていないね」
「先生授業しなくなってからホントに狸穴に来なくなりましたね。部屋が荒れ放題ですけれど」
「君が好き放題に使っているって、マルクビさんから聞いているぜ中目黒君。何しても良いけどCDは返しといてくれ。さっき大瀧詠一の"A Long Vacation"を探したんだけど、無いんだ」
「ごめんなさい車に入れっぱなしです」
「年明けに片品に行く予定なんだから、それまでに持っておいでよ」
さて、今年は1月早々に医者から「もう病院に来なくて良いです」と無罪放免をもうしわたされるところから始まりました。「これからは頭部に衝撃のあるスポーツは控えてくださいね」ということだったので、それってどんなスポーツですか、と訪ねたところ、「例えばアメフトとかですね」とのことでしたので、じゃいいや、と早々スキーを復活させました。それまで胸椎や頸椎に違和感があったのですが、構わず負荷を掛けていったらだんだん気にならなくなっていくのを好もしく感じたものです。
仕事の方は昨年から引き続き困難クライアント担当をしていたのですが、3月に思いもよらず帝健人事に呼び出されました。暗い会議室に入ると人事担当の課長が開口一番に曰く「これからの発令に先立つ意思確認を行うけど、木下ちゃん、嫌っていわないでね」とのたまわれる。それって意思確認の意味あるんですか?とちょっとふくれつつ、どこへでも行ってやろう、何でも見てやろう、というミーハー冒険好きの自分が首をもたげるのを感じるのでした。人事担当課長は続けて「あのね、帝都公安本部に行って貰うから」と告げて、僕の肩を叩きました。
あくまで噂ですが、帝都公安本部に行く社員の経歴や周辺環境は、本人に知らせる前に徹底的にチェックされるということです。これが大変らしく、断るとまた一から候補者選定のやり直しなのだそう。
困難クライアント担当の引き継ぎは、幸いにして次の担当がとてもタフだったことでスムーズに進みました。後ろ髪を引かれる思いで万田塀から霞ヶ関に通勤先を変え、新しいモラル、新しい環境の中で4月が始まりました。途中国体やらオリンピック決定やらのイベントをやり過ごしつつ今に至っています。
今年の教訓は「新しい場所に飛び込むのって楽しい」の一言です。何とかなっちゃうものなのだなと感慨ひとしきり。困ったときには誰かに助けて貰い、自分が出来ることで借りを返したり。充実した時を過ごさせて貰っていることに感謝感謝、なのです。
2014年はもっと本を読んだり、習い事をしたり、自分のスキルを磨くために時間を使えるようになりたいと思う年末でした。
「相変わらずスキーに通っているのですね先生」
「楽しいんだぜ出来ないことが出来るようになるって。中目黒君も一緒に行こうよ」
「嫌です。いいように荷物運びなんかをさせられるような気がしますから」
「わかっているじゃないか中目黒君」
さて、今年最後の放送を締めくくるのはやはりこの人の曲で。文化人やアーティストといったある意味うさんくさい界隈から遠く離れ、ミュージシャンという肩書きが似合った人でした。聴くものを軽々と素敵な世界に運んでくれる楽曲たちを、僕はこれからも愛でるでしょう。