ひみつ基地

ひみつ基地暮らし。

廻るまわるメリー・ゴー・ラウンド

っていうタイトルを付けた日記が書いてあったんです本当に。さて、この日は僕は何をしていたのだろう?
地震で目を覚ます。外は雨だった。雨で煙っている東京の街は悪くないが、低層住宅を覆う秋の灰色の雲を眺めていると気が滅入ってくる。ラジオの天気予報では一週間雨が続くとのこと。本格的に秋が来たのだ。

今世紀はもう夏はやってこない。ソリッドで純粋で完全な事実。

今日は仕事を休みにしているので、冷蔵庫からビールを出して飲んだ。それからネットにコネクトして、BLUENOTEIncognitoのライブを予約した。友人達の分も含めて4枚。世界に自分をつなぎ止めるための細々した手続き。Love。
それからFASTBALLのTHE WAYを口ずさみながらテーブルを片づける。途中タンブラーをひとつ割る。ペアのタンブラーの片割れだったのだけど、もう片方はすでに割れてしまっていたので、特に気にするでもなく無感動にゴミ箱に放り込む。それからゴミの山を見てうんざりする。指を鳴らしたらすべて消えて無くなってしまえばいいのに、等と埒もないことを想う。アメリカン・コメディ的な発想。ファミリー・タイズだったらマイケル・J・フォックスが辛辣な一言を投げて観客の笑いが熊のプーさんのような表情をした僕の顔の大写しにかぶさるところ。
それからバスタブにお湯を張り、ダシール・ハメットのスペイド・シリーズを持ち込み、片っ端から読む。エフィー・ピラインはマルタの鷹の時が一番キュートだ、と再確認する。あまり長い間湯船に浸かっていたおかげでたっぷり汗をかいた。