ひみつ基地

ひみつ基地暮らし。

冬への扉。

今日はつらつらと手術の説明を聞いた。避けようのないリスクについて覚悟をせまる内容で、能動的回避策なり別の選択肢の提示なり、クランケが主体的に生存可能性を上げる行動に繋げられる情報ではなかったので、知識として興味深い部分をしっかり吸収して(腸骨からそんなに大きな部材を切り出せるんですねすご〜い)、あとは術後の見通しを聞くことにした。全治半年くらいですね、と医者は言った。そしてまたリスクの説明に戻った。
自閉症モードになって独りごちる。半年という時間が、どれだけ身体に影響を及ぼすかわからない。ただそれは、乗り越えるべきハードルであり、くぐり抜けるべきトンネルだと、今は思う。その先は、重先生が狭山の屋内スキー場に練習に行こうと誘い始め、佐倉君が年末のスケジュール固めに動き出す時期だ。
明日、左腕に挿した点滴針から甘い睡眠薬が流れ込むときには、何の夢を見るだろうか。